すごいとウワサの「ねこあつめ」の広告表示を見てみたらめっちゃかわいかった
「ねこあつめ」ってアプリの広告の入れ方がすばらしいとツイッターで流れてたのでさっそく入れてみました。
ネコは好きだしアプリも知ってたけど、インストールはしてなかった。
起動してみる。
かわいい。
で、いきなり広告が表示されるわけじゃなくて、とりあえずボールとかカリカリとかを指定されて場所に置くと、起動するたびにネコが遊びに来てくれる。
(ここまでを朝やった)
設定画面。左上の「メニュー」を押せば出てくる画面。これがいつもの状態。
ここに広告が表示されます。さっき見たら広告が届いてたのでキャプチャ。
広告が届くのを待つってのもなんかおかしな気分だけど、まあとにかく見てみてください。たしかにみんなが褒めるのもよくわかるので。
広告はスマートニュースなんだけど(ここはもっと世界観にあったものだといいんだけどね)、不快感が最小化された広告表示方法ではある。
ネコがチラシを持ってくるという表現はうまいよねえ。
ほとんどのユーザーには嫌われないと思うし。
ただまあこれって「押すかな?」という懸念があって、最初は物珍しいから押すんだけど、だんだん押さなくなっていくし、この手の広告ってクリックとかその後のインストールでお金が支払われるので(だからこそみんな誤クリックを誘発させるような出し方をするんだけど)、結果として収益化に貢献できないんじゃないかなと思ったり。
チラシを見せるだけなら「見たら【にぼし】プレゼント」とかでやれそうな気がするんだけどねえ。
ウザくない広告表示で、それでいてそこそこ収益に貢献できるというのはなかなか同時解決がむずかしい問題だけど、広告主選びや広告クリエイティブそのものの表現含め、こういうアイデアあふれる方々がうまいことクリアしてほしいなあ。
応援してます!
p.s.
つか、インストールしようとAppStoreで検索したら偽物のアプリがいくつかあって、なんというか闇が深いなと思った。
[追記20150416]
今日ランチしててこの話になったんだけど、スポンサードアイテムのほうが広告主のブランドとユーザーを近づけてあげられるんじゃないかな。
たとえばベタにモンプチをごはんとして使えるとか、銀のさらのお寿司をネコにあげられるとか、あるいはNボックスのミニカーをおもちゃにするとか、ヤマト運輸のダンボールを家にするとか(これはトラックの絵柄にそって切り抜いてじっさいにやってる人がけっこういる)、ブランド名が入ったアイテムを用意することでチラシを見てもらうよりもたくさん露出できるし、ブランドへの愛着もわくんじゃないかなあ。
そのアイテムが写ったキャプチャがシェアされることも予想できるし。
ネイティブアドの健全な発展に向けて
CNET Japanにネイティブアドの現状についてのインタビュー記事が掲載されてました。
雑感としては、(きわどいところに踏み込むからではあるものの)これまでは軽視されてきていた「消費者保護」に対してちゃんと考えて、ガイドラインも設けて守っていこうとする姿勢はすばらしいことだと思いました。
ほんとがんばってほしい。
もちろんあくまでも「自主ガイドライン」であって、これには強制力はないので、守らない企業が出てくるのは当然あると思う。
だけど、ステマやペイパーポストのときと同じで、そういうところにお金を渡さないようにして抑制するしかない。彼らは儲からなければ撤退するし。そう考えれば、これはお金を出す側の問題ともいえる。
けっきょく浄化するなら汚染水を流すなって話になってしまうんだけど、その汚染水を止めるには工場のオーナーが考えを改めなければならないんだよね。
以下、内容について。
ネイティブアドの品質審査
ネイティブアドの定義として、「デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告」というのはやっぱり中身次第だなと思うわけです。中身がスカスカだとユーザーの情報利用体験を妨げちゃうので。
記事広告タイプであれば読了率や滞在時間、バナータイプであればCTRやクリック後の直帰率などが、ほかのコンテンツと同程度の水準にあるのかが重要で、そういう指標を媒体側も広告主も双方が意識していかなければ媒体の価値も毀損するし、広告主のブランド形成もうまくいかない。
AdWordsはスコアによって、その品質の部分をある程度担保しようとしてるけど、ネイティブアドの場合は広告審査や編集責任でもって、そこをきちんと見ていかないとたとえガイドラインが守られたとしても、ユーザーに嫌われる存在になってしまう。
あと、だからといって表面的な数字をつくるために安易にお笑い系のおもしろコンテンツに偏ってしまうのも、そもそも中長期的な効果を狙うことが多いネイティブアドにとっては本末転倒になるし、広告コンテンツの企画制作ってほんとむずかしいよね。
インターネットの信頼性は低いのか
途中、JIAA常務理事の長澤秀行氏が次のようなことを発言されています。
求めている内容は、すでにマスメディアは当然のこととしてやっていることだ。それが一部のネットメディアはできていない現状がある。
「マスメディアは当然のこととしてやっている」といっても、バーターはじめグレーゾーンなやり方はいろいろ存在してるわけで、単純に「マスはできてて、ネットはできてない」という話でもないですよね。ちゃんとやってる企業はマスにもネットにもいるし、やってない企業も同じようにどちらにもいる。
まさに長澤氏の指摘どおり「一部の」ネットメディアができてないというだけ。
途中に出てくるメディアの信頼度の調査結果にしても、「テレビ」や「インターネット」と聞かずに、「NHK」や「Yahoo!」として聞いたらまたちがった結果になったようにも思います。
(というかこのグラフって「インターネットが信用されてない」ってことよりも、2013年にはインターネットが新聞を上回ってるかもしれないほうが気になるよね)
(引用:CNET Japan ※一部加工)
引用元にある注記:
【提供:東京大学大学院情報学環・橋元良明氏】2012年調査(N=3000):「世の中の出来事や動きについて信頼できる情報を得る」ために使われるメディアの推移。図のような結果だが、個別に信頼度を尋ねた場合には「新聞」が最も信頼度が高いという。橋元氏は「他のメディアとの選択で、コストの関係から、実際には新聞を読まない、ということ」と説明する。
ちなみに同じようなデータを探してみました。
総務省の「平成25年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」です。
(「情報通信白書(平成26年版)」にも引用されています)
(引用:総務省|「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(速報)の公表)
これによれば「世の中の動きについて信頼できる情報を得る」のために利用するメディアは新聞がいちばん高く、ついでテレビ、インターネットは低めです。
もっとも「インターネット」という言葉のイメージは人それぞれなので(新聞やテレビに比べると個人差が大きいと思われる)、なかなか評価がむずかしい結果ではあります。
まあともあれ、インターネット全体の信頼性はさておくとしても、ひとつでも多くのメディアが「信頼できる」存在にならなければと思いますし、そうすることによって「インターネットにも信頼できるメディアと、そうじゃないメディアの両方がある」という事実が正しく理解されるのだと思います。
ネイティブアドの議論がそのきっかけになればいいですね。
そういう意味では最終ページにある、講談社ライツ・メディアビジネス局次長でネイティブアド研究会の座長を務める長崎亘宏氏のコメントはそのとおりだなと思いました。
今回の改訂したガイドラインは、ガツガツ取り締まるというよりも「ネイティブアドに関わる企業がスタート地点に立つために整備をした」というのが現実的な見方。各企業が主体的にスタートラインを作っていく、そこにみんなで並ぼうという状況だ。まだまだスタートラインに立っていただいていない企業もあるし、そのスタートラインへの立ち方がわからない企業もある。本当にまだまだ始まったばかりだ。
個人的にはこの問題を解決するにはネイティブアドの価格がもっと高くなっていかなければならないと思ってます。
そうすれば出稿する広告主が減るからネイティブアドだらけの事態は避けられるし、1本の記事にお金をかけられるから(広義における「おもしろい」)クオリティの高いコンテンツをつくれるし、それによってブランドのメッセージが読者にきちんと届き、読者にとっても媒体にとっても広告主にとってもハッピーな状況が生まれる(可能性が高まる)。
もっともネット広告は常に価格が安くなるほうに引っ張られるから(なぜなら枠が無限に増えていくから)なかなかむずかしいとは思うけど、いまがスタートラインだからこそ大事に育っていくといいのになあ。
愛される努力よりも嫌われない努力を(コンテンツマーケティングはあくまでも手段)
(オマケ)じゃあどうすれば最愛になれるのか
ソーシャルメディアにはコンテンツそのものを流すべきなのか
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リファラル(流入数)
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インプレッション数
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差
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3億4900万
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113億
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32.4倍
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1250万
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8億4700万
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67.8倍
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Pinterest
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6000万
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60億
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100.0倍
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記事は見出し、写真、本文という構成ですが、本文はそのままで、見出しと写真は最大12パターンも作ります。そして、そのすべてのパターンを配信し、数時間モニタリングします。最もクリック、シェアされたパターンが判明すると、記事をそのパターンにすべて差し替えるのです。これらのプロセスは、すべて自動化されています。
PVよりもリーチのほうが重要なのはほんとうか
なぜBuzzFeedは実践してないのか
(参照:分散メディア革命/NowThis News が示す Webサイト消滅への道 | 藤村厚夫 Media Disruption)
マス広告の限界、アクセル思考とブレーキ思考
アクセル思考とブレーキ思考
紙に印刷されて発表される文章と、ネットにのる文章は、どうしたって違ってくるはずなんです。ネットの場合は明らかに、反論を予測しながら書くことになりますから。読む人間がどう反応するかを極端なケースまで予想して書く。ウェブは、書いたことにかなり悪口を言われますからね。しかも、新聞や雑誌をちがって反応がダイレクトだから、書いたほうもついつい悪口を読まざるを得なくなる。そうすると、あれこれのケースを考えながら書くようになって、すっきりした文章にならない。読んでいるとなんだかうるさい感じの文章になってくる。反論を予測しながら書くとどうなるかというと、これは官僚の作文に近くなっていきます。しかし、用意周到な文章なんて、読んでいてこれほどおもしろくないものはない(笑)。(『考える人』2009年11月号、44ページ)
ネイティブアドかオウンドメディアか(JIAAのガイドラインを読んで)
ネイティブアド(ネイティブ広告)についてのガイドラインが一般社団法人インターネット広告推進協議会(JIAA)から発表されました。
ぼくもさっそく読んでみたんですが、まず定義のところが気になりました。
「これ以外に書きようがなかった」ことはとてもよくわかるんです。わかるんだけども、これだとステマを上品に言い換えただけと捉えられかねない。
【ネイティブ広告の定義】
デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザーの情報利用体験を妨げない広告を指す。
とはいえ「見た目がいっしょ=なじんでる=ネイティブ」だからほかにいいようがないんですよね。関係者の苦労が目に浮かびます。
ざっとチェックしたかぎりでは強く反発されてる感じもなく(注目度が下がっているということはあるかもしれないけど)、いい意味で無難な発表だったと思います。
添付されていた「ネイティブ広告に関する推奨規定」もざっとチェックした感じでは、「ふつう」の印象で、ちゃんと広告表記をしようねってことが書いてありました。これ以上書けないよね。
個人的には「広告」「AD」はいいとして、「PR」は広告であることを読者に伝えるラベルになりえるのかという疑問が前々からあるんですが、そのへんの議論の経緯がもしあったなら聞いてみたいところ。
反応が薄いという点では、ほとんどブログで取り上げられてないというのがけっこう象徴的で、まあ個人ブログで取り上げるようなネタではないのかもしれませんね。
そんな中、川上慎市郎さんがcakesの記事で取り上げられてました(これも個人ブログではないけれど)。
この記事で指摘されているのは、
- ガイドラインの3ページ目の脚注に「広告媒体の広告掲載枠に掲載される広告とは、広告枠として取引しているか否かにかかわらず、媒体社が広告主から依頼を受けて有償で掲載する広告すべてを意味する。」という文言があるので、この基準に照らせばほとんどの記事は広告になってしまう
- 広告主企業が自ら運営するメディア(オウンドメディア)上の記事も、メディアの記事や自社のサイト同様「広告」の表記をしなくて良いことになっているので、大手広告主はこれからオウンドメディアを開設しまくるのではないか
という2点です。
最初の指摘は解釈が微妙な部分もあるし、そもそも「媒体社が広告主から依頼を受けて有償で掲載」とある部分を逆手に取れば、先に提灯記事を書いておいて、それをエサに純広告を取りにいくという場合、その提灯記事には広告表記をする必要はないわけで(もちろん現在もそうなんだけど)、けっきょくのところこれがルールではなく「ガイドライン」である以上、関係者のモラル次第だと思います。
(ただ、アゴ・アシ・マクラの問題は根深くて、これをメディア側も広告主側も双方で排除できるかというとなかなかむずかしいんじゃないかと)
大手広告主は「オウンドメディア」開設に雪崩を打つ、のか
おもしろいなと思ったのはふたつ目の指摘のほうです。
ぼくがこの資料を見たときにはまったく思いつきませんでした。こういう自分の見落としを気づかせてもらえることがブログのいいところですね。
同じ「広告主がお金を出して製作した記事」なのに、自社で運営するメディア上なら広告と表記しなくてもよくて、他のネットメディアに掲載するなら「広告」であることが分かるように表記しなければならないのです。
なるほどなあ。
それこそ運営元企業を伏せてわからないようにしたオウンドメディア――それはすでにオウンドメディアじゃないような気もするけど――ならいくらでも自社の提灯記事を「広告表示なしで」書くことができるわけですしね。
(そもそもこのオウンドメディアには子会社とか、出資先も含むんだろうか)
ただ、そうはならないとぼくは思います。
川上さんも指摘されているとおり、集客力のあるメディアをつくるのは簡単なことではないからです。そして時間もかかるので、マーケティング予算の投下先として検討はされても、じっさいに施策にゴーサインが出ることは少数だと思います。
個人的には企業ブログの頃からそういう未来をずっと期待してるんですけどね。
オウンドメディアやコンテンツマーケティングの問題は、従来からある「お金かけてキャンペーンサイトをつくったものの、まったく見られない」という問題がまったく解消されていない点で、むしろいまのブームは今後下火になっていくんじゃないかと思ってます。
(その予算がネイティブアドに流れるんじゃないかなと)
けっきょくのところ、企業がマーケティング予算を投じてコンテンツをつくる以上、それが大勢の目に触れ、彼らの心に響かないといけないわけですし、多くの場合、それは新規顧客や見込み顧客を集めるために行うわけですから、自社の公式サイトにトラフィックが集まってるからといって、そこからリンクして解決する話でもありません。
もちろん「掲載費として支払うコストを集客にまわせばいいじゃない」というのは正しい指摘ですし、そのほうが資産化していく可能性があるので考慮すべきポイントだと思います。
(といっても集客手段がそんなに多くないという問題はあります*1)
オウンドメディアを自立させるにはソーシャルメディアをうまく活用しなければならなくて、だけどそのためには一定量以上のコンテンツを継続的に生産しなければなりません。ネタ切れしちゃうから。
この壁はそう簡単にこえられるものじゃないので、当面はネイティブアドを活用するのが現実的な解となるだろうし、だからこそ健全に発展していくことを願ってます。
クチコミのときと同じ展開にならないようにしてほしい。
[2015/03/24追記]
ブログに書いてる人がいた!うれしい。
[2015/03/28追記]
さらに発見。昔ほど多くはないけど、やっぱりこういう同時多発的に論が展開されるのが楽しいよね。
*1:企業サイトやオウンドメディア間でもっと積極的に送客しあえばいいんでしょうけどね
ソーシャルメディアの活動を評価する(できるのか?)
Facebookの評価指標
エンゲージメント率(改)=(いいね!数+コメント数+シェア数) / 投稿数 / 総リーチ数
ちなみに総リーチ数は、インサイトから投稿データをエクスポートして「主要データ」の「通算 投稿の合計リーチ」を集計したものです。ざっくり、投稿を見た人(記事単位ではユニークユーザー)と解釈できます。
1投稿あたりの反応数=(いいね!数+コメント数+シェア数+送客数) / 投稿数リアクション率=(いいね!数+コメント数+シェア数+送客数) / 総リーチ数
たまたま写真投稿をリンク投稿に変えた期間があったのですが、送客数を含めないと数字は減少していたのに(やっぱり写真の被「いいね!」率は高いですね)、含んだ数字で見るとあまり変わらず安定していました。