もしもバイクがもらえる教習所があったら
いまいちばん調子に乗ってる高齢者というと梅沢富美男かひふみん(加藤一二三)だと思いますが、そのひふみんが会長役で出演しているドコモのCM【「らくらくスマホデビュー」篇】を見ていると、その最後に「スマホ教室実施中!(参加費無料)」とあったんですね。
そりゃドコモはスマホを使い倒してもらってお金を巻き上げたいんだから参加費無料で当然だろうと思うわけですが、こうした啓蒙活動の皮をかぶったマーケティングはドコモのような大企業がおこなうケースもあれば、たとえば釣具屋が釣り教室を開催するみたいな感じで小売店が独自の経営努力としてやってたりします。
で、思ったんですよね。
たとえばどんどん縮小しているといわれてるバイク市場ですが、あれメーカーやショップが(すでに免許を取得している人しか参加できない)ツーリングを開催するんじゃなくて、その手前、ようするに(まだ免許を取得していない人向けに)教習所を自分たちでやったらいいんじゃないのかなって。
100%じゃなくてもいいので、どこかと提携して半額をメーカーが負担することを条件に冠つけた独自プランをつくってもらうとか、あるいはそのメーカーのバイクを新車で買うことを条件に教習所の費用を全額負担するとか。
ぼくは大学に入ってすぐに中型二輪の免許を取ったんですが、教習車がホンダのCB400 SUPER FOURでした。慣れてるのもあって(というかそれしか乗ったことないわけだから当然だけど)そのまま乗りたかった記憶があります。高くて買えなかったけど。
だったら卒業したらSUPER FOURがもらえるような教習所をつくったらいいと思うんだよね。教習車を提供するマーケティングはいまもやってると思うんですが、もう一歩踏み込んでみたら少しは状況も変わるかもしれない。なんらか規制があったりするのかな。
とか思って検索したら「トヨタドライビングスクール」というのがあった。やっぱり同じようなことを考える人はいるよね。
ただ教習車にプリウスを使ってたりするものの、購入を条件に教習費用を割引(あるいは無償化)とかはやってないみたいです。
べつにメーカーにかぎらず、中古車販売の会社とか、自動車保険の会社とかがやってもいいと思うんですよね。ガリバー自動車教習所とか。「入会費無料、教わったぶんだけお支払い、さらに自動車保険も半年ついてくる」のソニー損保自動車教習所とか。
カーコンビニ倶楽部の「もろコミ」はいい線いってると思うけど、ここで議論にしたいのは免許取得者数を増やさないと市場が消滅するという話なのでちょっとちがう。
大きな流れとしての「非所有」の傾向は今後もつづくと思いますが、その根っこにあるのは「お金がないから固定費のかかるものはそもそも所有できない」という事実なので、そこを読み違えたらいけない。
まあクルマやバイクは駐車場代とか車検代とか乗ってなくてもかかるから「卒業後にバクあげるよ」と誘ったところでどのくらいの効果があるのかわかんないけど、こういう思考実験をメシ食いながら話せる場があると楽しいですね。