電子書籍の問題は価格ではなく発売日
この記事を読みました。
電子書籍にかぎらず何十年とかけて本を安くしすぎたというのが最大の問題の気もするけど、電子書籍にかんしては「価格が高い」よりも「なんで紙の本と同じ日に発売しないのか」のほうが不満が大きいよね。
価格によって購入を諦めて失ってる損失より、数か月待たされることで買うのをやめて失ってる損失のほうがはるかに多いはず。
仮に紙の本よりも早く読めるなら多少高くても買う人はいるし、発売後一定期間が経過したら段階的に値段を下げていけばいい。
数秒で価格を更新できるのが電子書籍のいいところなのに、そこを自らコントロールしないでAmazonに自由にさせてる現状がよろしくないんじゃないかなあ。
(再販制でできないのかと思ってたけど、どうやら電子書籍は対象外らしいし)
たぶん現場的には行程の問題があるんでしょうね。
でもいまどき「あとからデジタル化」って何割くらいあるんだろう。
冒頭の記事によれば、「紙の本は初版では利益が出ない」とのことだから、だったらその制作プロセスを最適化して、電子書籍化とその販売は利益確保のために戦略的に取り組めばいいんじゃないのかと思うんだけど、たぶん「市場が小さいから」やらないんだろうね。
でもこれはいわゆる鶏卵問題だし、どう考えても紙の下落は今後も進むわけだから、電子書籍の市場拡大に出版社自ら取り組んだほうがいいと思うんだけど。
p.s.
まあ「利益ゼロ」っていうけど内訳見たら人件費その他すべてのコストはまかなえているわけで、これけっこう初版部数多いケースじゃないかとかいろいろもやっとする点は残る。