いまさっき思ったこと

あとで読み返したときになにかが生まれるかもしれないし、生まれないかもしれないけど、それはそれでいい

とはいえPV以外は話ができる状況にすらない

新年おめでとうございます。

あいかわらず年賀状を出さないまま2016年を迎えてしまいましたが、送ってくださったみなさんほんとうにありがとうございます。
中学のときに年賀状なんて意味ないだろうと思ってやめちゃったんだけど、最近は「今年は出そう」と思いつつ出せてないんだよねえ。来年こそは。
というかいまこそ自作を楽しめるプリントゴッコほしいんだけどなあ。

さて。

年初からこの話題。

もう何年も前から「PVに代わる何か」をかなりの人が求めていて、メディア側は「PVだけで比べられたくない」と思い、広告主側は「PVなんて広告が『ちゃんと見られているか』の指標として適切じゃないだろう」と思ってるんです。
読者不在の議論ではあるけど、まあそんなもんです。

個人的にもPVはテレビにおける視聴率よりも雑な数字だと思ってます。
その視聴率ですら録画視聴やワンセグ視聴など計測対象外の比率が高まり、さらにむかしから「(CMの時間は)トイレいってて犬しか見てない」といわれるように広告主側にとって不利な(割高な)数字だと指摘されてきてるんだから、PVが議論の対象になるのは当然といえば当然です。

でも「PVに代わる何か」はなかなか定着しませんね。

なぜPV以外の指標が使われないのか

現実的に、PVでしか複数のサイトを比較できないというのが大きいのかな。
各メディアが滞在時間とかアクティブユーザーとか出せばいいけどそうなってないし(もっとも滞在時間もアクティブユーザーも定義がバラバラだと比較できないけど)。

攻城団なんてGoogleアナリティクスの「平均セッション時間」が6:20もあるからアピールしたいところだけど、ほかのサイトの数字がわかんないのであんまりすごさが伝わんないというのがあります。

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これだけGAを導入してるサイトが多いのに、PVしか公開しないというのはとても残念。

あと「PV以外を公開したい」サイトがどうしても2番手以下ばかりだというのがあるよね。ようするに1番が出さないから基準として使われにくい。
でもそりゃそうですよ、1番は「量」で勝負したほうが楽に勝てるんだもの。「平均」なんて出すと負けるかもしれないんだから出すわけがない。

あとはメディア側がもってる数字でいちばん大きいのがPVだからというのもありますね(ドヤ感が出しやすい)。
この点は2番手以下のサイトにもいえることだから彼らも「PVを出さない」とはならない。

たぶんPVの呪縛からメディア側も広告主側も逃れられているのって、アフィリエイトくらいじゃないかな。
でもみんなが成果報酬にいっちゃうと広告やマーケティングの役割なんてなくなっちゃうしね。

1PVの価値が同じじゃないのはみんなわかってる

たとえば「続きを読む」で何ページにも分割されてたり、逆に無限スクロールみたいに遷移なしに次々にコンテンツが読めたり、同じ1PVでもそこで得てる情報量や、費やす時間はイコールじゃありません。

そんなことはみんなわかってるのに変わらない。
たとえば「10秒以内に直帰したPVはカウントしない」というのも、そもそも直帰した場合は滞在時間が取得できないから(ほとんどのアクセス解析は次のページの取得時間との差をとってる、よね?)計測すらできない。

たぶん指標をつくるんじゃなく、その指標を正しく計測できるアクセス解析ツールをつくるというところからやんないとダメだよね。

エンゲージメントとか、どうやって計測するんだよみたいなのはいくら響きが良くても定着しない。

で、それがGoogleに買収されて、GAに標準搭載されてはじめて世界が変わる。

とか考えてたら(無理ゲーではないけど)道は遠いね。

とりあえず今年もメディアが追いかけるべき正しい数字とか、広告出稿判断における妥当な指標について、いろいろ考えていきたいなあと思ってるので、2016年もよろしくお願いいたします。

あけおめことよろ。

おもしろき こともなき世を おもしろく すみなしものは 心なりけり